宮城県大崎市三本木町の呼吸器科・アレルギー科・内科

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新型コロナ第7波の大流行をうけて

2022年8月4日掲載

久しぶりのコラムです。

そろそろコロナの話は卒業を、と考えていましたが、ここまで第7波が猛烈で、しかも毎日どんどん感染者が増える一方では、今回もコロナということになりました。

今回の主流はオミクロンBA5という株です。

前回のオミクロンBA2と比べ、感染力は極めて高いわりに、重症化のリスクは前回と比べ、あまり変わらないようです。

ただ感染力は強くて、免疫回避つまりワクチンの予防効果はさらに下がっているので、現在、子供たちや若者はもちろん全世代に猛烈に流行しているわけです。

その結果、かなりの高齢者が罹患して持病が悪化、入院患者が増えて病床が逼迫するという、まさに医療危機、所によっては医療者も多数感染して医療崩壊を来している状況です。

なぜ、これほどまで日本で大流行しているのか、専門家も正直わからないようです。

オミクロン株の特性が明らかになるにつれ、専門家や政府の中でも、これまでと違った対応をすべきという意見も結構多く、今後はより明確な対応方針が1日も早く出されることが待たれます。

ただ言える事は、以前のように広く一律に規制をかけることで抑え込めないことは明らかです。となるとこれからは自分自身で、よくよく考えて行動することが強く求められます。よく言われているように、若い人たちにとっては、ほとんど軽症で済む(と言っても後遺症で悩んでいる人も少なくありません)としても、感染力が強ければ、周り回って高齢者にうつす確率が高くなり、病床の圧迫につながります。

次に出来ることはワクチンを受ける事です。まだ副反応の少ないワクチン、オミクロンに特化したワクチンは研究中です。副反応は辛いかもしれません。また予防効果もオミクロンB5に対しては低いかもしれませんが、重症化の抑制効果は期待できます。積極的に受けていただきたいと思います。

これだけ流行しますと、社会経済活動も回らなくなるので、インフルエンザ並みの対応を期待する声もおおきいですが、いまだ抗インフルエンザ薬のような特効薬が広く使えない現状ではまだ早い気もします。

もう3年目です。7波が収まってもいずれ次の新たな波が来るのでしょう。

でもこれまでの経験を生かしてウイズコロナ時代を生きる知恵も生まれてくるでしょうし、何よりも新たなワクチンと経口剤の開発もすすむことに期待をかけて頑張りましょう。


理事長 近江 徹広