2022年3月10日掲載
2022年もあっという間に六分の一が過ぎました。
新型コロナ感染も2年経ちましたが、我が国では一向に治る気配はありません。それでもまだまだ欧米と比べて日本はかなりマシではないの?と思っていたら、各国はそれぞれ、急いで大幅な緩和に動いています。死者は依然として多いけれど、明らかに減少のフェーズに入っております。
これらの国々では、そもそもオミクロン感染自体も減っているし、若者が重症化することは少ないということで、国民の多くもなるべく早く日常に戻りたいという思いが強いためでしょう。
日本では新規感染者は、まだまだ多いし、何より病床の逼迫が一向に改善していません。
諸外国と比べて3回目のワクチン接種が遅れたことが主な原因でしょうね。ワクチン接種の遅れは、今後大いに議論がなされるべきですが、特に若い人たちの中で過去2回のワクチン摂取と比べ、接種を積極的に受けようとする人が少ないのは大変問題です。
よく言われているように、オミクロン株は前回のデルタ株などに比べ、若い人が感染しても、軽い風邪くらいですむようだ、ということは確かなようです。まだまだ結論に至っていませんが、味覚、嗅覚の障害のような高度な神経障害もなく、肺炎が少ないということも言われています。何より2年も経っているので、飽きが来て様々な日常生活の制限にも慣れてしまったこともあるでしょう。
新型コロナに対しては、現在、2種類のお薬が使える状況にあります。もうすぐ我国からもシオノギ製薬の薬も市場に出てきます。
ただ残念なことに、それぞれ様々な事情から使い勝手が良くありません。となると3回目のワクチンによるいわゆるブースター効果しか期待できない現実があります。
たとえ、現在の第6波を乗り切ったとしてもさらなる新種株がおそらく現れるでしょう。
そのためにも、できるだけ早いワクチン接種が必要なのです。副反応を懸念するのはよくわかります。私も73歳にして、ファイザーワクチンで39度の熱が2日間続きました。若い人達では、結構高い頻度で発熱や倦怠感など見られます。モデルナ社のワクチンも、ほぼファイザーと同程度でしょう。
翌日の仕事や学校のことを考慮に入れた上で、ぜひワクチンを受けましょう。なんといってもコロナにかかるよりは圧倒的にマシです。春の足音が聴こえるこの時期ですが、落ち着かない気分で過ごしている方が多いようです。
ロシアのウクライナ侵攻は、日本を含めた世界情勢や私どもの身近な生活やさらには一人一人の意識の上にも暗い影を投げかけます。
せめて第6波を早く終わらせて、少しでも自由に動き回れる春が来るといいですね。
理事長 近江 徹広