2015年3月24日掲載
重症の救急患者に対応すべき救命救急センターが市民病院に開設されたのは平成6年です。これを契機に市内の病院群が輪番で一般救急患者の診療にあたる平日夜間病院輪番制ができました。
しかし医師不足、看護師不足から、病院スタッフの疲弊が深刻となり、継続は困難とのことで、ここに20年つづいた平日夜間病院輪番制は終焉を迎えました。
この2年間、大崎市は、医師会や、薬剤師会などと協議を重ね、平日夜間急患センターの開設を検討してきました。
そしていよいよ、4月1日よりセンターがスタートします。
診療にあたる医師は、大崎市、遠田郡、加美郡の医師会の有志、土曜は東北大の医師が当番制であたります。
当番医は、日中の診療に従事したあとに診療にあたるわけです。翌日の診療がありますので午後10時までの診療受付です。
現在、当地の医療は数多くの課題をかかえていますが、とりわけ夜間救急医療はとくにたいへんです。
もし専門外の患者さんがきたら?
患者さんが想定をこえて多数受診してきたら?
外来のみの診療所ですので、入院がどうしても必要な患者さんが、たくさんきたら救命救急センターは対応できるかしら? などなど不安材料はたくさんあります。
もちろんいろんな事態を想定して、それなりに対応できるよう、協議をかさねてきましたし今後もつづけてまいります。
ただせっかくできた急患センターが効率よく運営されるようには、市民の皆さんにもぜひ適切にご利用されるようにお願いしてやみません。
もちろん病気や事故は時を選ばないことはそのとおりです。我々医師からみれば、受診するほどでないくらい軽症と診断しても、病気に素人の患者さんや家族にとっては、とても不安ということもあるでしょう。
私どもも可能な限り対応します。
でもあくまで受診にあたっては急患であるということが原則です。救急医療に完全を求めても限界があることをきちんと自覚されて、できるなら平日にきちんと診療をうけていただきたいと思います。
市民の皆さんの夜間の不安の払拭に少しでも役立つなら、との思いで私も老骨に鞭打って?というほど年寄り自慢する気はありませんが、頑張ります。