診療室から 〜院長 近江 徹広コラム〜

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2015年11月24日掲載たかが風邪ではありますが

 日寒い季節になってくると、私のような風邪医者(風邪をもっぱら診ている医者)は結構大変です。風邪に代表される感染症が流行ってくるからです。

 風邪気味なので早めに治そうと思って医者を訪れる人も多いのですが、以前にもコラムで取り上げましたが、風邪医者ですが風邪は治せません。抗生物質を処方してください、という人もいらっしゃいます。抗生物質は細菌感染に使うもので、ウイルス感染が主である風邪には無効です。もっとも最近は抗生物質が安易に使われすぎで、抵抗力を持つ細菌も増えてきて(耐性菌と呼びます)大きな社会問題になりつつあります。

 ノロウイルスの代表される、感染性胃腸炎も今年は流行が心配されています。これも特効薬はありません。その他乳児のRS感染症もこの冬話題になっています。

 特効薬はなくとも、これら多くのウイルス感染症は、体の免疫機構が十分に働いていれば 自然に体の外に排泄されるのです。

 しかし、免疫力の弱っている乳幼児、高齢者、慢性病に罹患している人だけでなく、日頃健常な人でも、過労などで体力消耗していると風邪から肺炎など重篤な状態になることはあります。特に老人は風邪にかかりやすく、しかも脱水、肺炎などに容易に陥りやすく入院を余儀なくされることが非常に多いのです。

 この季節は病床が簡単に満床に成ってしまい、毎年入院先を探すのに苦労します。

 風邪の予防にはなりませんが、インフルエンザの予防注射は是非受けてもらいたいものです。毎年、インフルエンザが流行して学校が休校になったり、老人福祉施設などで重症化して亡くなる方が続出したりします。しかし多くの人ができるだけ予防注射を受けると大流行がかなり防げます。

 さらに現時点ではインフルエンザの治療薬も内服、吸入、注射薬など使えるようになりました。しかし、薬剤には将来耐性の問題があります。

 インフルエンザもノロウイルス感染も予防が大切です。予防は言い古されていることで、誠に恐縮ですが、しつこいくらいの手洗い、うがい、咳エチケットとしてのマスク着用、そして何より、大変難しい面はありますが十分な休養と日常の運動習慣でしょうか。

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